以前にも書いたのですが、元エンジニアである私のマニアとしての特性は、
「計測器マニア」に分類されます。
あらゆるものを測って数値化するのが大好きです。
いえ、数値化しないと気がすみません。
以前、プリウスに乗っているときに、エンジン回転計がないのがガマンできずに、
余っているタブレットで、車載コンピュータの通信に割り込み、
エンジン回転数や水温だけでなく、モーターの回転数、
バッテリーの温度、バッテリーの充電状態、
消費電流値などなど、ついでに現在地の高度まで、
13種類もの計測DATAが表示できるようにしていました。
これはこれでとても満足していたのですが、家に戻るとどうも落ち着きません。
そうです、環境に関する数値がなにも分からないのです!
かろうじて置き時計に室温と湿度が表示されていますが、
マニアの私には全く物足りません。
まず屋外の気温が分からないし、風向・風速も見たくなります。
早速、海外ネット通販で気象計を買ってベランダに取り付けました。
これだと屋内と屋外の温度、湿度、風速と風向、
降水量、気圧、紫外線量を一気に計測することができます。
さらにインターネットに接続すると、
個人気象台としてそのDataをリアルタイムで世界中に発信することができます。
計測した気象Dataを個人で愉しむためだけでなく、
世界に貢献できるなんて、なんとすばらしいことでしょうか。
同じような思いを持って気象サイトに登録している人がたくさんいて、
世界中の気象情報を見ることができます。
最近何かと目にするウクライナの天気は、どうなっているのでしょうか。
個人気象台データを集めたWebサイトであるウェザークラウドを見ると、
今日の首都のキーウは6℃、チョルノービリは3℃だと言うことがすぐに分かりますね。
気象情報をながめていると、一つの疑問が生まれます。
様々な意味で科学がここまで発展しているのに、
どうして天気予報はこんなに当たらないのでしょうか?
調べてみると、
ひと言で言えば「計算量が膨大すぎて、計算が追いつかない」と表現できそうです。
1週間後の天気を予報する計算に1週間かけていたら、「予報」にならないですよね。
「天気予報」は地球全体を20kmの格子状に区切って、
現在の気象情報を初期値として入力し予測計算を行います。
(画像は気象庁のHPから)
気象予報に使われるカオス理論によると、ほんの僅かの初期値の誤差が、
有限時間のうちに予測不可能なまでに拡大するそうです。
つまり、予報としての価値がなくなるわけですね。
気象庁は予報の誤差について
①大気自身の持つ性質
②観測データの不足
③数値予報モデルの限界
が、原因だとしています。
①と③は一般人が手を出せる話しではないのですが、
②の観測データの不足については大勢の人がホーム気象計を設置することで、
改善ができるように思います。
イメージとしては日本全国を格子状に区切って、
その一辺を2km以下にすれば局地的な天気予測はかなり精度が上がるそうです。
ただ、気象に国境は無いので、
長期予報のためには地球全休を2kmの格子で区切る必要があります。
山岳地や海洋を考えると、これは少し実現性がなさそうですね。
こういうときは、「ひまわり8号」などの気象衛星の出番です。
それについても、マニア心をくすぐるような、興味深い情報がいっぱいあります。
おもしろすぎて書き出したら終わらないので、またの機会に紹介します。
「天気予報が当たらない!」というとき、
もう少し暖かい目で見てあげるとともに、
あなたも、ホーム気象台を開設して情報を世界に発信してみませんか?