018 リーダーシップの種類と使い分け

社員の笑顔 コラム

おはようございます。

経営者には、強力なリーダーシップが必要だとよく言われます。
リーダーシップの考え方については、様々なノウハウががあり、
Amazonで「リーダーシップ」を検索すると、和書で3万件以上、
洋書でで10万件以上がヒットします。

リーダーシップの重要性についての認識や、
あり方について議論されているのは、世界共通のようですね。

いろんな人がいろんな表現でリーダーシップについて語っていますが、
その目的は「組織をハイパフォーマンスにすることにある」というのは、
まちがいないだろうと思います。

最近、リーダーに求められるコーチング力は、
突き詰めると「質問力」だとも言われています。
いかに適切な問いを立てるかは、チームが効果的に前へ進むために
とても大切なことは言うまでもありません。

そうすると、
リーダーシップが必要な人に対しての問いはどうあれば良いのでしょうか?

「部下のハイ・パフォーマンスを引き出すためにあなたは、
今、何ができると思いますか?」
または、
「組織が活気に満ちあふれるために、あなたにできることはなんですか?」
おそらくこんな問いになりそうですね。

心理学者のゴールマン博士が「ハーバード・ビジネス・レビュー」に、
「心の知能指数」という論文を寄稿しました。

それを見ると、全米で3781人の経営幹部を調査した結果、
リーダーは以下の6つのリーダーシップスタイルを
状況に応じて組み合わせるとによって、
最善の結果を出しているとしています。

(1)強圧型リーダー

即座に服従することを要求する。
自己動機づけがなされており、変革を起こし、成功への意欲がある。

(2)権威主義型リーダー

目標に向けて人を活気づける。変革を主導し、共感的である。

(3)親和型リーダー

人間関係を構築する。共感的で高度なコミュニケーション技術を有する。

(4)民主主義型リーダー

意思決定に当たり、積極的にチームの参画を奨励する。
コミュニケーションに長けており、人の話を聴いたり、
交渉したりするのに優れている。

(5)先導型リーダー

高い業績基準を設ける。
自分がイニシアチブを取り、自己動機づけがなされており、
成功への意欲がある。

(6)コーチ型リーダー

人の能力を伸ばし開発する。
人の話をよく聴く能力を持ち、効果的にコミュニケーションを図り、
人をやる気にさせる。

ゴールマンの研究から明らかになったのが、
どのリーダーシップスタイルが優れているかということではなく、
それぞれ異なる状況において、大きな効果を発揮するということです。

起業時や創業時には、
「強圧型リーダー」が有効かも知れないというのは理解できそうですね。
有無を言わさず、俺の言うとおりにやれ、
おれについてこい、という強面のスタイルでしょうか。
組織が発展し、人数が増えるにつれて「民主主義型」だったり、
「コーチ型」だったりの要素を強めることが、必要になるとも考えられます。

組織で起きている問題の種類や背景によって、
これらのスタイルの有効性が変化するのは、納得できそうですね。

しかし実際に6つものスタイルを効果的に使い分けたり、
組み合わせたりすることができる経営者は、どれだけの割合で存在するのでしょうか?

現実的には2つか3つが精一杯で、もしかしたらたった1つのスタイルで、
がんばり続けている人の方が多いかも知れません。
全てのスタイルを完璧に身につけると言う事に、努力のリソースを集中するのも、
あまり効果的ではないように思います。

ただ、経営者のリーダーシップスタイルが、
組織風土に与える影響力は、経営者自身が考えているより遥かに大きい場合が多く、
ある研究によるとその認識の差は100倍以上!だそうです。

そのため、
今のスタイル以外にもリーダーシップの取り方があり、そして相手や状況によっては、
ちがうスタイルの方が効果的な場合もある、と言う事を理解しておくことは大切だと思います。
今の組織の状態に課題を感じている方は、ご自身のリーダーシップスタイルを見直すことを検討してみるか、
ちがうスタイルも身につけることで、組織課題が解決に近づく可能性は高くなりますよ!

【質問です】

あなたの組織ではリーダーのみなさんが、
自分のリーダーシップスタイルと、
そのスタイルが組織に与えている影響を理解していますか?

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