014 後編:組織変革のファーストアプローチ

社員の笑顔 コラム

前編でお話ししたロジカルシンキングの質問で、これから先に実現したい状態や、
そのためにやる必要があることが何かは分かっています。

でもそれが実行できないという組織の課題についてどうすればよいのでしょうか。
ここからシステムシンキングを利用して探求します。

考え方としてはとてもシンプルで、
分かっていても実行できない要素を取り除いていくこととなります。

その際、個人や部門の責任を追及するのではなく、
組織内に構造的に存在する阻害要因を抽出するという作業になります。
ここで心理的安全性が超重要になります。
心理的安全性が保証されていない場では、ホンネの対話が始まらないからです。

ものすごく単純化して進行を説明すると、起きている問題に対して関係者それぞれが
どうなればよいのかをていねいに確認します。
理想の状態の明確化ですね。

さらに関係者がどうあればそれに近づくかを考えて出してもらいます。
ここのステップは何をするか、と言うギャップアプローチにならないように進めます。
互いに相手に対してDOのリクエストを出してもらってもよいでしょう。

この対話を十分に心理的安全性の高い場で行うことで、効果的な案がいくつも出てくるでしょうから、
ダイアログでていねいに探求してからそれらを実行してもらいます。

もう一つ、忘れてはならないことがあります。
それは
トップマネージメントもその実行案に対してコミットすることです。

トップの自分たちがどうあれば、
その案が実行される可能性が高くなるかを考えてもらい、コミットしてもらいます。
このように進めることで、その問題解決に対して、参加者全員が「自分事」として
受け止めることができるようになります。

組織変革は、関係者全員が起きている問題を
「自分事」として捉えることができたら、確実に成功します。

人ごとだと思っている人が多いほど、その組織は現状維持を続けることになります。
その「関係者」の中に経営者が含まれることは言うまでもありません。

組織変革の最初のアプローチは、この考え方と認知を組織内に定着させることだと言えそうです。
そうすることで、組織は自発的に変化を始め、自走していくことができるようになります。

【質問です】
あなたの組織では、トップマネージメントが組織課題を自分事として受け止めていますか?

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