013 前編:組織変革のファーストアプローチ

社員の笑顔 コラム

組織変革コーチとして、経営者のお話を聞く機会がたくさんあります。
多くの方に共通しているのは、組織課題で悩んでいるということです。

確かにその悩みがなければ私との接点もなかったかも知れませんね。

今回のメルマガでは組織変革コーチが組織変革の支援に着手する際の
アプローチイメージをお伝えしようと思います。

まずは、状況の把握ですが現状よりも、未来に視点をおいた質問を繰り返します。
あなたは一年後、どうなっていると最高の価値を感じますか?

その回答を聞き出した後の質問はこれです。
それがすべてかなったとして、では3年後どうなっていることに最高の価値を感じますか?
場合によっては、まず10年後の状態を聞いてから逆算する場合もあります。
これらの質問によって具体的に近未来のイメージを明確化し、共有します。

次に
その目標を手に入れるためには、何が必要かを尋ねます。
1.営業部長がこれができるようになっている必要がある。
2.製造部門がこうなっていなければいけない。
3.営業部門はこの数字を達成しないといけない。
などなど、いっぱいでてくるでしょうね。

次に、
それらを達成するためには、何が必要かを尋ねます。
こうやってどんどんと質問を重ねていくと、
目標と行動が入れ子状態になった具体的な計画が手に入ることになります。

多くの経営者は、なにをどうすればよいのかがわかっています。

あとはやればよいだけなのですが、それを言うと経営者の顔が曇ります。
「やることはわかっているのですが社員が動いてくれないんですよ」ということのようです。

ちゃんとした計画はあってもそれが実行されないという問題で困っている姿を拝見して、
ここまではロジカルシンキングで進めてきましたが、
ここからはシステムシンキングに切り替えていきます。

では、いったいどうすればいいかと言う話に入る前に、
原点を思いだしてもらうための簡単な質問をします。

「何のためにこの仕事をしていますか?」
この質問は意外と回答が困難なようで、
とても共感できるビジョンや経営理念をさっと教えていただける経営者は少数派です。
「そりゃあ、企業の存続の意味は社員の幸福と、社会貢献のためであり・・」
という説明を受けることもあります。

でも、その理念はあなた自身としてどこまで腑に落ちていますか、
と尋ねるまでもなく、
社長室の壁にかかった経営理念を読みながら語るようでは、
聞いている私が十分な共感を覚えるのは困難です。

もっと正直に、
「この理念は社労士の先生が紹介してくれたコンサルの人が作ってくれたんですよ」
という方もいらっしゃいました。

この質問をするのは、仕事のやり方を議論する前に、
経営者が自身のあり方を思索しておくことが組織開発にとってとても効果的だからです。

でも、なかなかそういうことを思索する機会がなく仕事に追われているというのが現状のようです。

ここからコーチングの質問を重ねて深く潜っていくのですが
どのような質問をするのかは、後編で詳しくお伝えしますね。

【質問です】
あなたの組織では、経営者がビジョンや理念をわかりやすく語っていますか?

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