005 あり方についてのミニ考察

社員の笑顔 コラム

昨今、あり方という言葉が以前にも増して、
頻繁に使われるように なったと感じています。

よく比べられるのが「あり方」と「やり方」。

やり方はHOW TOなので、すぐに理解できるのですが、「あり方」は抽象度が高いので、
聞いただけでは、すぐになんのことかわからないことがあります。
英語で言うところの「BE」ですが、そもそも「わかるか」「わからないか」の考え方では、
わからないもののようにも思えます。

う~ん、 なんだか禅問答のようになってきましたね。

 

 

 

 

 

あるべき論ではなく、「あり方」について説明を試みてみたいと思います。

ハーバード大学教育大学院、ロバート・キーガン教授の「成人発達理論」では、
人の成長には2種類あるとされています。

 

 

 

 

 

有名なこの本の中で説明されているのは「水平的成長」と「垂直的成長」です。
水平的成長とは知識量の拡大や技術の質の向上につながる成長のことです。
これはわかりやすいですね。

仕事を頑張って経験を積み、研修で勉強したりすると知識・スキル・専門性などが得られます。
これは試験をすることで点数やランクが付けられる種類の成長とも言えそうです。

対して、垂直的成長は、
人の心の広さや人間的な器、自己基盤の強さや、人間力などという
ちょっと定量的な数値での評価が難しい種類の成長です。

垂直的成長を手に入れると、多様な価値観を素直に受け入れることができ、
多角的な視点を持って物事に対処していけるようになるので、いわば、
「人としての魅力が高い人」とも言えそうに思います。

知識量や経験が増えると仕事がうまくできるようになり「一人前になった」などと表現されますよね。
この水平的成長はもちろん大切なのですが、
リーダーには垂直的成長が強く求められる時代になったように感じます。
「あり方」は、明らかに垂直的成長のレベルが高い人が感得できるものだと思います。

あり方が手に入ると、仕事だけでなく、人生の悩みが減るように思います。
正確に言うと、悩みの数は減らないかもしれませんし、むしろ増える場合もありそうですが、
その悩みに対して感じるストレスが減ります。

そうすると、楽しく悩めるようになる、ということが起きてきます。
そんなことを言われると、悩みが楽しくなる??
なに言ってるんですか!そんなのおかしいでしょ!
と、なりますよね^^;

でも、本当なんです。

その悩みの意味や意義が腹落ちしていると、しっかりと受け止めて、
悩みに向かいあうことができるようになります。

あり方の説明って、とっても抽象的な表現に終始しますが、
このメルマガを読んで頂いているリーダーの方たちは
うん、うん、わかる、わかる。と、共感していただけていることと思います。

次回は、人が垂直的成長を果たす条件について書きたいと思っていますので、

乞うご期待!

タイトルとURLをコピーしました