【編集後記】星を止める双眼鏡の話

編集後記

またマニアックネタです。

私は光り物が大好きです。
「光り物」ってなんだかわかりますか?
女性は宝石を想像し、男性はお寿司かなと言われたりしますが、
実は「光学装置」のことなんですよ。

カメラ、双眼鏡、望遠鏡などのことです。

レンズがピカリと光るのを見て胸をときめかしたマニア達が名付けたのでしょうね。
その中で、今日は双眼鏡の話しをしようと思います。
双眼鏡マニアは、たいてい多くの数の双眼鏡を持っています。
私なんかは数台ですが、100台持ってるなんて人も珍しくありません。

一般人には理解しがたい彼らのことを、敬意を込めて「双眼マニア」と呼んでいます。
過去に所有した中で一番おもしろかったのはキャノンの10×42L IS WPという機種です。

これが定価が180,000円だったということは、家族の誰も知りません。
と言うより、そんなことは口が裂けても言えません^_^;
※私が編集しているのでバレていますよ(娘より)

型式名のWPWater Proofで防水のことです。
その性能は水深 1mに30分間沈めていても大丈夫というものです。

でも、おもしろいのはそこではなく、型式のISの部分です。
これはImage Stabilizer(画像安定機構)のことで、
なんと手ぶれ補正機構がついているんです!
昼間でも防振効果は十分に感じられますが、感動するのは天文観測の時です。

試しに木星を観測してみることにします。

木星のまわりには、アルデバランをはじめ冬の1等星が数多く輝いています。
木星は黄色みがかかっていて、比較的またたきが少ないのが見えるでしょう。
レンズ中心付近の結像のシャープさはさすがキャノンのUDレンズですね、
くっきりと4つのガリレオ衛星も確認できます。

では、ここで防振スイッチをオンにしてみます。

おぉ!なんということでしょう!
木星の回りに無数の微光星が
浮かび上がってくるではないですか!

手持ち時の小さな揺れで、肉眼ではもちろんのこと、
通常の双眼鏡でも見えなかった暗い星達が無数に浮かび上がってきて、
視野全体がまるで星の海のようになります。

三脚に据え付けて使う天体望遠鏡と違い、
手で持って自由にどこでも見ることができるのはとても気軽で便利です。

夏は何度も「天の川下り」を堪能しました。

ところどころに散在する散光星雲を防振機能でビシッ!と静止させて一網打尽にできます。
これは本当に感動します。
リクライニングチェアをいっぱいに倒して星を見ていると、1時間なんかあっという間に経ってしまいます。

同時に、なんだか気持ちがゆったり大きくなってきて、
地球上で起きているもめ事が小さいことのように思えてきたりもします。

いかがでしょうか。あなたも双眼鏡が欲しくなってきたんじゃないですか?

【MINI天文ニュース】

今週、ふたご座流星群の活動が極大(活発)になります。

ふたご座流星群は、1月のしぶんぎ座流星群
8月のペルセウス座流星群と並ぶ三大流星群の一つです。

2022年12月14日の宵から15日の明け方にかけてが一番の見ごろですよ。
今回は1時間あたり20~25個の流星が観測されるとの予報です。

今週の水曜日の夜は、ぜひ空を見上げてみてくださいね。

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