支援事例
急性期・総合病院:高い離職率を改善し、多職種連携を進める自発的なアクションが起こる
支援組織概要
- 急性期・総合病院(大阪北部)
- 職員数:900名
依頼の背景
職員の退職率が悪化していることを憂いた副院長が自らコーチングを学び、院内でも広げようと努力していたが、なかなか成果を出すことに苦労している中でご相談があり、支援を開始。
問題点・課題
副院長、事務部長、看護部長にヒアリングした結果、解決すべき課題として挙げられたのは
課題1:離職率を下げたい。
課題2:職員と患者満足度を上げたい。
実施内容
まずは所属長を除いた一般職員のみで取り組みを開始。
2つのグループでそれぞれ30名程度の中堅職員が参加して隔月で6回のビジョン作成/共有と関係の質を高めるワークショップを実施。
得られた成果
- 当初、上層部から就業時間外に行って欲しいと言われていたが、理事長へのエグゼクティブコーチングを通じて、時間内の実施に合意を得る。
- 3回目のワークショップを実施する頃には職員の熱が上がり「私たちは絶対に辞めへんで!」「私たちで病院を良くするんや!」という声が出てきたため、理事長も理解を深めてワークショップに応援参加するようになった。
- 6回目を終えてからは所属長も参加するようになり、院内全体で「多職種連携」「離職防止」に部門を超えての取り組みが自発的に開始した。
ワークショップの様子
このワークショップに参加して、どのような気づきや学びがありましたか?
-
院外の講師の方の研修を受けさせて頂けることは光栄だと思いました。
お話も分かりやすく、普段全く接点のない部署の方とお話しできたことは、とても刺激になりました。
ワークでは、こういう病院になりたい、ありたいという気持ちをみんな持っているのかと驚きました。
不満には希望や要望に通じるものがあるのだと感じました。気の持ちようで効率変わってくるのはよくわかりましたが、この考え方を後輩たちに伝え、部署内に活かすのはとても難しいだろうなと思いました。変わることに期待しています。
(事務部門 女性) -
研修の回数を増やすたびに、何に今取り組まないといけないのか、自分の役割は何かという気付き、振り返りができ、具体的な展開になってきたと思う。継続してすることの大切さ、教育でも何でも言えることです。
(看護師 女性) -
ビジョンを目指してどの様にすれば達成できるのか、具体的に考えることができてよかったです。
提案、提討することもグループで考えれば、いろんな意見もでて知ることができて良かったです。
変化すること、どうなっていくか楽しみです。
(手術室 女性) -
お互いを承認して、いろんな事を共有できることがとても心地が良いものだと感じました。
「あり方」気持ちの持ちようだと、忘れていたことにきづかされ勉強になった。
(地域連携部門 女性) -
この研修に参加するたび、みんなの意見や思いを知れる機会となり、自分にとってもいい刺激となり、
つぎへの意欲向上につながっているように感じます。ありがとうございました。
(看護師 女性) -
部署の垣根を越えて、話し合う、議論する事について気づかされた事が多々あります。「井の中の蛙」という言葉がありますが、組織として活性化を目指すという事。それを実行するにはこのような研修は有意義なものであると感じました。
(事務部門 男性) -
看護師、診療補助職員の目の輝きが変化した。患者や利用者からの感謝の言葉も増え、この方向は間違っていないと確信している。もっと早く始めるべきだった。
(副院長 医師)